ディクテーションとは?英語の聞き取りが伸びる理由と、効果が出るやり方
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英語のニュースやドラマを毎日聞いているのに、なかなか聞き取れるようにならない。そんなときに一番効くのが「ディクテーション」です。聞こえた英語を、そのまま文字に書き取る練習のことで、地味ですが「どこが聞き取れていないのか」がはっきりわかるのが最大の強みです。この記事では、ディクテーションが効く理由と、毎日の練習として続けられるやり方を紹介します。
ディクテーションとは
ディクテーション(dictation)は、流れてきた英語を聞いて、一語ずつ書き取る練習です。もともとは学校の書き取りテストのような使われ方をしてきましたが、今では「聞き取りの弱点を見つける方法」として使われることが多くなっています。
やることは単純で、短い一文を聞く → 聞こえたとおりに書く → 正解と見比べる、のくり返しです。ポイントは最後の「見比べる」ところにあります。書けなかった単語、書きまちがえた単語が、そのまま自分の「聞き取れていない音」の一覧になるからです。
聞き流しでは伸びにくい理由
英語を聞き流していると、知っている単語だけを拾って、残りは前後の流れから「たぶんこういう意味だろう」と推測して聞いています。意味がだいたいわかると満足してしまうので、聞き取れなかった部分があっても気づかないまま進んでしまいます。
ディクテーションでは、推測でごまかすことができません。「a」なのか「the」なのか、「want to」なのか「wanted to」なのか、一語ずつ決めて書かなければならないからです。この「ごまかせない」ことが、聞き取りの力を底上げします。
外国語の学習では、学習者が自分で「気づいた」ことが身につきやすいと考えられています(応用言語学では「気づき仮説」と呼ばれます)。ディクテーションは、自分が聞き取れていない音に毎回はっきり気づかせてくれる練習だと言えます。
1回分の進め方(10〜15分)
- 素材を選ぶ:1〜3分くらいの短い動画や音声。字幕(スクリプト)があるものを選びます。
- まず全体を1回聞く:内容をざっくりつかみます。ここでは書きません。
- 一文ずつ止めて書き取る:聞き取れるまで3〜5回くり返し聞いて、聞こえたとおりに書きます。わからない部分は空けておきます。
- 正解と見比べる:書けなかった単語、まちがえた単語に印をつけます。
- なぜ聞き取れなかったかを考える:知らない単語だったのか、知っている単語なのに音が変わっていたのかを分けます。
- 最後にもう一度通して聞く:今度は全部聞き取れるはずです。この「聞こえるようになった」感覚が次のやる気になります。
一度に長い素材をやると疲れて続きません。最初は「1日10文」くらいがちょうどいい量です。
まちがいの種類で、やることが変わる
書き取れなかった原因は、だいたい次の3つに分かれます。原因ごとに対策がちがうので、印をつけるときに分けておくと効率が上がります。
- 知らない単語だった → 単語として覚える。意味と一緒に、音でも覚えます。
- 知っている単語なのに聞き取れなかった → 音のつながり(リンキング)や、弱く短く発音される形(弱形)に慣れる必要があります。
- 聞こえたけど、つづりをまちがえた → 書く練習の問題なので、聞き取りとしては合格です。
特に2つ目の「知っているのに聞き取れない」は、日本語を話す人にとても多いパターンです。たとえば次のような部分です。
- I want to go.
- 「アイ ワナ ゴウ」のように聞こえる(want to → wanna)
- Check it out.
- 「チェケラウ」のように音がつながる
- I'm going to call him.
- him の h が消えて「コーリム」のように聞こえる
続けるためのコツ
- 好きな内容を選ぶ:興味のある動画のほうが、同じ文を何度聞いても飽きません。
- レベルを少しだけ上げる:ほぼ全部聞き取れる素材は練習になりません。7〜8割わかるくらいが目安です。
- 時間ではなく量で決める:「15分」より「10文」のほうが終わりが見えて続けやすくなります。
- 記録を残す:書いたノートや、聞き取れた文の数を見返すと、伸びているのがわかります。
ディクテーションは、最初は思っている以上に聞き取れなくて驚くかもしれません。でも、それは「どこを練習すればいいか」がわかったということです。同じ素材をくり返すうちに、聞こえなかった音が少しずつ聞こえるようになっていきます。
よくある質問
Q. 手書きとタイピング、どちらがいいですか?
A. どちらでも効果はありますが、続けやすさで選ぶのがおすすめです。手書きは書くことに時間がかかるぶん、一文に集中しやすいという良さがあります。タイピングは速く書けるので、同じ時間でたくさんの文を練習でき、答え合わせも自動でできます。毎日続けるなら、タイピングのほうが負担は軽くなります。
Q. 何回聞いても聞き取れない部分はどうすればいいですか?
A. 5回くらい聞いてわからなければ、答えを見て構いません。大切なのは、答えを見たあとに「なぜ聞き取れなかったのか」を考えることと、答えを知った状態でもう一度聞くことです。答えを知ってから聞くと、「こう言っていたのか」と音と文字が結びつきます。これも立派な練習です。
Q. スペルをまちがえたら不正解ですか?
A. 聞き取りの練習としては、音が正しく聞き取れていれば合格と考えて大丈夫です。ただ、同じ単語のつづりを何度もまちがえるなら、その単語は書いて覚えておくと、あとで読むときにも役立ちます。
今日からできる、ミニ練習
次の3つの文は、どれも短い日常表現ですが、ネイティブの自然な速さで話されると、聞き取りにくい部分があります。好きな動画で似た表現が出てきたら、一度止めて書き取ってみてください。
- What are you going to do?
- 「ワラユガナドゥ」のように聞こえる
- I don't know what to say.
- what to が「ワットゥ」とつながる
- Let me think about it.
- 「レミシンカバウリッ」
どれも、単語自体は中学校で習うものばかりです。それでも聞き取れないのは、単語ではなく「音の変化」に慣れていないからです。ディクテーションをくり返すうちに、こうした形が「かたまり」として聞こえるようになっていきます。
Typtationでのディクテーション
Typtationでは、YouTubeの動画が字幕ごとに自動で止まり、聞こえた英語をキーボードで打っていきます。紙に書く代わりにタイピングなので、手書きより速く、答え合わせも自動です。難しい単語は最初から表示する「よく使う単語」モードから、全部を打つモード、紙のノートのように一行書いてから赤ペンで採点されるモードまで、レベルに合わせて選べます。
読んだら、1文だけ試してみよう
動画でディクテーションをしてみる